It's My Life

ひっそり

突発性難聴

Hatena Diaryが閉鎖されるとの事なので、以前のエントリをこちらに転載します。

【Hatena Diaryから転載】

2011/07/29

今年(※2011年)のGW前半に突然“突発性難聴”を罹患しました。
現在は日常生活にとくに影響をおよぼすようなことはなくなり、病院での治療も終了しましたので、『おぼえがき』として経緯をまとめておきます。症状が全く無くなった訳ではないので、『完治』ではなく『治癒』なのでその点は注意して読んでください。

また、この文章はあくまでもボクの体験記です。
突発性難聴』『難聴』などのキーワード検索でこの文章を読まれている方はできるだけ早く耳鼻科に行かれたほうが良いと思います。


突発性難聴とは】
生来健康で耳の病気を経験したことのない人が、明らかな原因もなく、あるとき突然に 通常一側の耳が聞こえなくなる厚生労働省特定疾患に指定されている難病だそうです。

【原因】
諸説あるようですが、今のところ以下の2つが主たる説な模様。
1.ウィルス感染説
これは難聴の発症前に感冒(風邪)のような症状を訴える患者さんが少なくないことや、 突発性難聴の罹患が一回かぎりであること(再発はほとんどない)、おたふくかぜやはしかなどのウィルス疾患が突発的な高度難聴を起こすことなどが根拠となっています。
2.内耳循環障害説
内耳血管の痙攣や塞栓、血栓、出血などによる循環障害は突発性難聴の突然の発症をうまく説明できます。また治療として血管拡張 剤、抗凝固剤などの循環を改善する薬剤がしばしば有効であると報告されていることも根拠となっています。しかし、この説では再発はほとんどないという突発 性難聴の特徴の説明は困難です。

【症状】
ボクの場合は、右の耳の中で聞こえてくる音が常にハウリングを起こしているような状態でした。
自宅で見るTVなどの音では然程気にならなかったのですが、スーパーなどの館内放送は不快感でいっぱいでした。でも慣れると、『宇宙人と交信できる』と言う人たちはこんな音を聴いてたんだろうなと却って楽しくなってましたww
また、静かなところでは“ゴォー”と低く耳鳴りがしてました。それと耳の奥を何かで押されているような圧迫感もありました。
目眩や吐き気を訴える患者さんも多いようですが、ボクにはそれがありませんでした。多分比較的軽い症状だったのでしょう。

【完治率】
資料によって違うようですが、完治は3~4割程度。残りは何らかの影響が後々残るようです。
ボクの場合は、前記のハウリングや耳鳴りは無くなりましたが、治療修了後の今でも右耳奥に若干の圧迫感は残っています。症状は固定していますので『治癒』ではあります。

【治療法】
治療法は色々あるようですが、主な方法は点滴治療のようです。
中に入れる薬剤が違うくらいで。
ボクも主に点滴治療でした。

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こんな感じです。

【ボクの経緯】
◆発症
2011年(今年)のGW前半4/30の午後、PCで作業しながらTVを見ていたときに突然右耳が詰まったような圧迫感を覚え、今まで普通に聞こえてきた音が聞こえづらくなった。
このときは、「どうしたんだろう? ま、すぐに治るよ」と軽く考えていた。
そのままGW後半を普通に過ごすものの、症状は改善せず。

◆治療開始
数日経っても改善の兆しがないので、この聞こえの悪さは疲れによるものではなく、何らかの病気なのでは?と疑い始め、ネットで色々と調べてみました。
このときは難聴など思いもよらず、「耳閉感」と言うごくありふれた症状だと思ってました。だけど念の為にGW明けの5/7(土)午前中に耳鼻科に行きました。
病院で先生に症状を話し、聴音検査などを受けたところ。。。
正常な左耳と比較して、高音域では特に大きな差異は見られなかったが、低音域は殆ど聞こえていなかった。これらの検査の結果『突発性難聴』と診断される。
治療方法は一日3度の投薬と点滴。この時点ではステロイドではなかった。
治療方針は「ステロイドは強い薬なので副作用などが心配されます。まずはステロイドではない薬で治療を続け、1週間程度様子を見て効果が出ていなければステロイドに替えることにしましょう」とのことでした。
この日から毎日点滴に病院に通います。日曜日は病院が休みなので月~土の週6の通院です。ボクが通った病院は月・水・土が午前中のみ診療だったため、毎日通院できるかは若干心配でしたが、余りある有給を使いながら毎日通うことができました(職場の同僚達には迷惑かけましたが)。

多くの場合は、通院ではなく入院するみたいですが、入院しても毎日1回点滴するだけなので、安静にできるのであれば通院でもOKなようです。
もちろん趣味であるロードバイクやオートバイは禁止されちゃいました。

治療開始3日後に急に激しい頭痛に襲われました。
先生にその旨を伝えたところ、MRIを受けるように言われました。
診断結果は特に問題なし。頭痛と突発性難聴とは関係がなかったようです。

治療開始1週間後、再度聴音検査をしましたが、思ったより治療効果が出ていない。
そんな訳で点滴はステロイドへと変わりました(経口薬はそのまま)。

その後、ステロイドに変更したためか治療の効果を徐々に感じることができるようになりました。
多少“何か”が詰まってる感覚はありましたが、普通にしていればハウリング感もなくなり、時々小さくハウリングする程度になりました。だけどそのタイミングは不明。同じ音を聞いてもしないこともあったりと不安定。建物等の環境に左右されるのかも。

殆ど違和感のない日もあれば、ブゥーンブゥーンと“ライトセーバー”のような耳鳴りやハウリングが酷い日もあり、精神的にきつい日が続いたけれど、先生によれば「調子良かったり悪かったりと行ったり来たりしながら回復していく」とのことなのでそれほど心配する必要はなかったと思います。

一進一退が続き、約1ヶ月。ほぼライトセーバー音やハウリングが聞こえなくなりました。圧迫感はそれでも残っていましたが。
聴音検査の結果もほぼクリア。でも左耳と比較するとまだ『聞こえ具合』は悪い。そんな訳で毎日の点滴+経口薬投薬ではなく、経口薬のみとなりました。
通院も薬が切れるに合わせて週1回程度に。カナリ負担が軽くなりました。そして運動も軽いものなら良くなったので、運動不足からも解放されました!!

それから約2ヶ月の週1回の通院+経口薬でさらに右耳の聴力は回復し、左耳とほぼ変わらないものになりました。
約3ヶ月の治療期間でしたが、なんとか普通の生活に戻ることが出来て本当によかったです。
最初にも書きましたが、耳奥への圧迫感は未だ残っていますので、『完治』ではありません。ですが特に気にすること無く日常生活を送れるようになったのは非常に喜ばしい事です!

【費用】
44,028円でした。
これにはMRI検査費用も含まれています。
勿論、健康保険に加入しているので3割負担の額です。

【教訓】
違和感が出たらすぐに病院へ!!
このくらい大丈夫だろうと素人考えは危険です。
突発性難聴』の場合は治療開始時期がその予後に大きな影響を与えるそうです。症状を自覚した時から遅くとも1週間以内には治療を始めないと一生耳鳴りと共に生活をしなければならなくなる可能性が有ります(浜崎あゆみが治療を伸ばしている間にそうなってしまいましたね)。
今、少しでも不安に思ったなら直ぐに病院に行かれることをお勧めします!!