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これ、MBA取得のために大学院在学中の10年くらい前に一度考えた。
"グラミン銀行"を知れば誰もが同じようなことを考えるものです。
正に『若さゆえの過ち』と云うものですww
さて、グラミン銀行的なことを日本で展開するにはどうすればよいでしょうか?
いざシミュレーションしてみると、グラミン銀行とはお金の流れが逆なので問題が山積。本家グラミンとは逆に資本集積を崩していくのだから当然といえば当然ですが。
結果は「利用者は日雇い労働者的な生活、即ちその消費活動はより刹那的となり意味がない」でした。
日本ではグラミン銀行(20%)より全然安い金利で、しかも簡単に借りられます。その金を遊興に費やしてしまう人が多いから問題になる訳で。
つまり、変えるべきは給与の支払時期ではなく、金の使い方(≒我慢と言う意識改革とそれに伴う資本集積)ですが、これを解決する方法がボクには思いつきませんでした。
例えば『Paymeで先にこれだけ引き出せるけど、手数料がかかるから止めよう』と考えたり、履歴を見ればどれくらい使ったかも細かにわかる。貯蓄についても、むしろもっと真剣に考えるようになるのではないでしょうか。
後藤氏は具体的解決案を提示せず理想的なペルソナについて語るだけ。
飲食業では月払いに比べて日払いの方が従業員の満足度が上がり、離職率も下がる傾向が強い
確かにそれはそうだろうけど、なぜ満足度が上がるのかまで考えているのかな?
将来的にはそういう人たちの『資産形成を助けるサービス』にしていきたいんです
そこまで展開できるだろうか?お金を右から左に流すだけのマージン商売なのでPayme自身が資本集積の必要性がないのですよね。
今後、本当に具体的な解決案を出すつもりかもしれませんが、その前に会社を畳む事になりそうな気がします。
と云うのも、お金を商品とするマージン商売はリスクが非常に少ない商売なので、大資本の追随者のが出れば簡単に追い抜かれるでしょう。
社会起業家の多くが"本物"になる前にいなくなる理由を考えるとね…
そして当のグラミン銀行は既に日本進出しています。
つまり、日本のBOP層は既に先進国ではなく新興国のそれなのです。
しかし、現代の日本で5人の互助グループを作れる人たちがどのくらいいるかは…
www.financepensionrealestate.work
なお、日本では金利6%とバングラデッシュでの固定金利(20%)と比較すると圧倒的に低く、コスト回収にはかなりハードルが高そうです。日本でも成功するでしょうか?
もし、成功すると既存消費者金融は遊興費目当ての客しか来なくなり、より多くの貸倒引当金(現在3%程度)を積む必要に迫られ、やっていけなくなる可能性があります。
そんなこんなで、Paymeはよくあるパターンのいつの間にか消えていった社会起業と同じ道を辿るだけではないかと思います。
でも、『取りあえず始めてみる』と云うのは良い事だと思います。社会全般の為にはね。