It's My Life

ひっそり

ストックとフロー、そして自らの置かれた環境

水瀬ケンイチ氏のブログはたまに読んでいます。

しかし、このエントリはいけません。

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インデックス投資のバイブル「ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版>」(バートン・マルキール著)や「敗者のゲーム〈原著第6版〉」(チャールズ・エリス著)ですすめられている「世界中の株や債券に国際分散投資したインデックスファンドを積み立ててバイ&ホールドする」という戦略には、特定の地域や資産に集中して投資することはなじみません。前述のとおり10年で年率15.45%という異常に高いリターンをあげた米国人著者たちですら、米国だけでなく米国以外にも国際分散投資すべきだと、今でも主張しています。

日本国内で日本企業で働く日本人が日本株を全力で買うならば、どう考えても国際分散投資にはなりません。その株が自社株なら尚更。

また、国際分散投資だとしても、投資先企業の国が異なるだけの同一分野(業界)に投資するのも分散投資になりません。

 

翻って考えれば、日本人は、貯蓄の全てを米国株に投資したとしても既に国際分散投資になります。(部分的にですが)

投資のための原資の日本国内の労働により、日本円で得ているからです。

つまり、米国内の米国企業で働く米国人が米国株のみに投資するのと、日本国内で日本企業で働く日本人が米国株のみに投資するのは意味合いが全く異なるのです。

 

引用された2冊は国際分散投資について名著であることは確かです。

しかし、それを金科玉条として奉ることは『偉い先生のおっしゃることは時代を超えて常に正しいく不変なので、自分の脳で考えるなどとそんな不遜な事はしません』と主張すると一緒です。